HLRプロジェクトでは現在、HLR(Human Labor Requirement:人的労働必要量)を実際に算定するための「HLR計算エンジン」の開発を進めています。
これまでHLRについては、「社会インフラを維持するために、将来にわたってどれだけの人的労働が必要になるのか」という考え方を中心に、定義や評価方法の整理を進めてきました。
しかし、HLRを実務で使える指標にしていくためには、考え方を示すだけでは十分ではありません。施設の建設、運転、点検、修繕、更新など、長期間にわたって発生するさまざまな活動を整理し、一定のルールに基づいてHLRを算定できる仕組みが必要になります。
そのため現在、これらの情報からHLRを算定するための計算エンジンを開発しています。
初期版の開発は、まもなく一つの区切りを迎える予定です。ただし、エンジンが完成すればHLRが完成するわけではありません。
ここから実際の施設や設備をモデルケースとして何度も計算し、
「この計算方法で、本当に現実を適切に表現できているのか」
「異なる方式や設備を、公平に比較できているのか」
を確認しながら、計算ルールやデータ構造を修正していきます。
おそらく最初の数回は、計算してみて初めて見えてくる問題も数多く出てくるはずです。それも含めてHLRプロジェクトでは、完成した指標を発表するのではなく、実際に使い、検証しながらHLRそのものを育てていくことを重視しています。これまで「考え方」として検討してきたHLRが、いよいよ実際の社会インフラを計算するための道具になり始めます。
今後、計算エンジンによる試算が始まりましたら、その結果や、そこから見えてきたことについても順次公開していく予定です。

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